高ＬＤＬコレステロール・高中性脂肪対策に『アルギン酸』
『低分子アルギン酸ナトリウム』は、コンブやヒジキなどの渇藻類ののネバネバ部分に多く含まれている 水に溶ける性質のある「水溶性食物繊維」のアルギン酸から調製されたもので、 水に溶けてねばねばしたゲルを形成するので、消化管内では胆汁酸やコレステロールを吸着して体内への吸収を妨げ、排泄を促します。 また、アルギン酸には、血圧上昇を抑制しする作用もあります。
■「アルギン酸」とは？
血圧上昇を抑制し、コレステロールを体外に排出する
『アルギン酸』とは、昆布などの海藻類に多く含まれている水に溶ける食物繊維のことで、ネバネバ部分です。 アルギン酸を分解する酵素はヒトの消化液中には含まれないことから、難消化性の水溶性食物繊維として分類されます。 アルギン酸のナトリウム塩やカリウム塩は水に溶解すると粘潤な液体となり、 ナトリウム塩は安全性の高い食品添加物として広く利用されています。 アルギン酸は血圧上昇を抑制する作用したり、そのナトリウム塩は血清と肝臓のコレステロールおよび 肝臓総脂質濃度の上昇を抑制します。 また、カドミウムなどの環境汚染物質の排泄を促進する作用も認められています。 最近、アルギン酸ナトリウムに発がん性のあるアフラトキシンやTrp-P-1の排泄を促進する効果も観察されています。
アルギン酸は20万から200万の高分子量で粘性が高いことから、飲料をはじめとする水溶性の食品の素材としては 使いにくい面があります。アルギン酸は酸や熱、ある種の海洋性微生物により容易に低分子化します。 一般に、水溶性食物繊維を低分子化すると水溶性が増して食品への利用範囲が広がる反面、 粘性が低くなることで生理機能の低下もしくは消失を引き起こすと見なされています。 しかし、低分子アルギン酸ナトリウムには、血清コレステロール濃度上昇抑制効果が認められています。 現在、5万から10万に低分子化した低分子アルギン酸が開発され、コレステロール低下機能を発揮する食品素材として利用されています。
アルギン酸は、海藻類の主要な多糖類で、海に囲まれた日本においては重要な海洋バイオマス（生物資源）と見なすことができます。 アルギン酸の特性を生かした健康食品の更なる開発が期待されています。
●低分子化アルギン酸ナトリウム
コレステロールを体外に排出する
体内でどんな効果を発揮するのかというと、アルギン酸ナトリウムは、胆汁酸という物質と小腸で出会うと、 一緒に体外に出ようとします。すると、体内では、出ていった胆汁酸を補充しなければならないので、また作られます。 で、実は、この胆汁酸の原料が血中のコレステロールなのです。だから血中のコレステロールは少なくなるのです。 つまり、アルギン酸ナトリウムは、血中のコレステロールを無駄遣いさせることで、 コレステロールを減少させるという役目を果たします。
これだけではありません！
このネバネバ成分は、一緒に食べたものに含まれるコレステロールも一緒に排出してくれるのです。
アルギン酸ナトリウムは、分子の網をつくって、その中に一緒に摂取した食べ物を包み込み、
そのまま体外に送り出す性質があります。この働きが腸におけるコレステロールの吸収を妨げるのです。
どうですか？
アルギン酸ナトリウムってすごいでしょ？？
１回体内にはいると、２度仕事をする優等生!！
●水溶性食物繊維
ここで大事なのは、アルギン酸ナトリウムの食物繊維は野菜などのものと違い「水溶性」という点です。
もともと食物繊維は吸収されずに排出されるので、確かに便秘には効果があります。
ですが、水溶性食物繊維はお腹の中でふくらみ、「体にとって不要なモノを包み込んで」一緒に排出してくれるのです。
その不要なモノの中に悪玉コレステロールがあり、これが結果として「コレステロールを抑える」
ことになるわけですね。水溶性食繊維は、こうして体の中をキレイにしてくれるのです。
レントゲンの時に使われるバリウムにも、この低分子化アルギン酸ナトリウムが使われています。
バリウムは翌日に必ず排出されますよね。
そしてそのパワーが、コレステロール対策に効果があるのです。